【知財検定3級 合格体験記】AIを活用した独学で法律知識ゼロから合格した全記録

知的財産管理技能検定

【知財検定3級 合格体験記】AIを活用した独学で法律知識ゼロから合格した全記録

こんにちは!
AIリスキリング実践する、「暁 あいと」です。

「このAIイラスト、著作権は大丈夫?」

「AIが書いた文章、どこまで自由に使っていいんだろう?」

AIでのコンテンツ制作が当たり前になった今、あなたもそんな風に感じたことはありませんか?

私自身、G検定の学習でAIと知的財産の密接な関係を痛感し、特に「AIコンテンツの権利」「学習データ」の問題は避けて通れないと考えました。
そこでリスキリングの一環として、「知的財産管理技能検定3級」に挑戦することにしたのです!

とはいえ、法律知識ゼロから合格できるのかな…?

この記事では、そんな不安を乗り越えた私が、AIを学習パートナーにして知財検定3級独学で合格した学習の全記録を、成功も失敗も含めてお伝えします。

AI時代の新しい学び方を実践し、あなたも確実な一歩を踏み出してみませんか?

※この記事には、アフィリエイトリンクを含んでいます。

この記事で分かること

  • 知財検定3級に合格するまでのリアルな学習プロセス
  • 学習に役立つAI活用のヒント
  • 実際に役立った書籍やWebサイト、アプリ
  • 試験本番の様子と対策のポイント

こんな方におすすめ

  • 法律知識ゼロから、着実に合格を目指したい
  • 短期集中ではなく、自分のペースでじっくり学びたい
  • AIを学習パートナーとして活用してみたい

こんな風に考えている方には、特に参考にしていただけるかと思います。

知的財産管理技能検定3級について

知的財産管理技能検定は、知的財産教育協会が実施している国家試験です。(公式サイトはこちら

  • 受験方式:CBT方式(コンピュータ使用) または ペーパー方式
  • 受験料:12,200円(学科・実技) ※2025年3月時点
  • 試験時間:学科45分、実技45分
  • 問題数:各30問
  • 特徴:3級は、基本的な知財の知識が問われます。特許法や著作権法など、身近な事例も多く学びやすいです。
  • 注意点:CBT方式を希望する場合、予約確保のため、早めの申し込みがおすすめです。

私の場合、知財の実務経験がないため、必然的に3級からの挑戦となりました。

合格までの3ヶ月の学習プロセス

全体の学習期間は2024年12月中旬〜2025年3月中旬までの約3ヶ月、総学習時間は約45時間でした。
仕事やプライベートと両立させながら、自分のペースで進めました。

ここでは、私が辿った学習の道のりを、大きく4つのフェーズに分けてご紹介します。

timeline
    section 最初の1ヶ月
        インプット期 : テキストを1周通読 : 全体のイメージを掴む
    section 次の1ヶ月
        実力把握&計画調整期 : 過去問で実力試し : モチベーション対策 : 学習計画の調整
    section 最後の1ヶ月
        実践期 : 問題集を繰り返し解く : アプリで隙間時間に演習
    section 試験直前
        総仕上げ期 : 間違えた問題の復習

【第1フェーズ】: インプット期(約1ヶ月)

法律系の資格は今回が初めてだったので、まずは全体のイメージを掴むため、『スピードテキスト』を1周読みました。

G検定で学んだ用語もいくつかありましたが、「条約」などは完全に初見で新鮮でした。

この段階では完璧に覚えようとせず、とにかく全体像を把握することを意識しました。

【第2フェーズ】: 実力把握&計画調整期(約1ヶ月)

テキストを1周終えたところで、力試しに公式サイトの過去問(第47回学科)を解いてみました。

結果は正答率70%と、意外にも合格ラインに達しました。
3択問題ということもあり、「思ったより解きやすいな。これならやれそう!」と少し自信がつきました。

しかし、この後問題集を始めたところ、法律特有の単語や独特な言い回しに大苦戦
正答率は伸び悩み、特に似たような条文や制度名(例えば「先使用権」と「先願主義」など)の違いを覚えるのに苦労しました。

ただテキストを読むだけの学習では、知識が全く定着しない。
そんな単純な暗記学習の限界を痛感し、一時期はモチベーションが大きく下がってしまいました。

このままではマズい…

そこで一度立ち止まり、「楽しく学べる方法はないか」とAIに相談しながら本や動画を探すことにしたのです。(後述します)

【第3フェーズ】: 実践期(約1ヶ月)

問題集を中心に学習を続け、『スピード問題集』の学科・実技をそれぞれ2周ずつ解きました。

法律特有の言い回しに慣れることを意識しつつ、特に注意したのは「不適切なものを選べ」という形式の設問です。
うっかり「適切なもの」を選んでしまうミスをしがちだったので、問題文をしっかり読む癖をつけました。

また、通勤中などの隙間時間には、無料のスマホアプリで過去問を解いて、知識の定着を図りました。

問題演習には、紙のノート(A5サイズ)を使いました。 学習に使ったノート

【第4フェーズ】: 総仕上げ期(試験直前)

試験直前は、新しいことには手を出さず、問題集で間違えた箇所の復習に徹しました。

特に苦手だった部分を重点的に見直し、最後の知識の穴埋めを行いました。

役に立った教材たち

私が実際に使った教材はこちらです。
これらの教材を組み合わせることで、独学でも十分に合格を目指せると感じました。

📖【書籍】

  • スピードテキスト&問題集
    合格への王道教材。
    まずはこのシリーズをやり込むのがおすすめです。

2025-2026年版 知的財産管理技能検定(R)3級スピードテキスト [ TAC知的財産管理技能検定(R)講座 ]

価格:2200円
(2025/12/6 05:12時点)

2025-2026年版 知的財産管理技能検定(R) 3級学科 スピード問題集 [ TAC知的財産管理技能検定(R)講座 ]

価格:1650円
(2025/12/6 05:16時点)

2025-2026年版 知的財産管理技能検定(R) 3級実技 スピード問題集 [ TAC知的財産管理技能検定(R)講座 ]

価格:1650円
(2025/12/6 05:17時点)

  • 楽しく学べる「知財」入門
    モチベーションが下がった時に助けられた一冊。
    読み物として面白く、具体例が豊富で知財の世界に興味が湧いてきます。
    図書館で借りました。

楽しく学べる「知財」入門 (講談社現代新書) [ 稲穂 健市 ]

価格:1210円
(2025/12/6 05:18時点)

  • レシピ公開「伊右衛門」と絶対秘密「コカ・コーラ」、どっちが賢い?
    知財戦略を身近な例で学べる一冊。
    日本の知財が外国に奪われているといった問題提起もあり、私の特許に対する見方を変えてくれました。
    こちらも図書館で借りました。

レシピ公開「伊右衛門」と絶対秘密「コカ・コーラ」、どっちが賢い? 特許・知財の最新常識 [ 新井 信昭 ]

価格:1430円
(2025/12/6 05:19時点)

🌐📹【Webサイト・動画】

📱【スマホアプリ】

  • 知的財産管理技能検定 過去問攻略クエストiPhone版 Android版
    丁寧に作られており、学習のペースメーカーとして役立ちました。(無料範囲で利用)
  • 知的財産管理技能3級のたまご パスモンiPhone版
    解説はありませんが、無料で数年分の過去問が解けます。
    終盤の力試しに活用しました。

私はiPhoneを使っています。Androidにはさらに良いアプリがあるかもしれませんね。

あくまで私の場合ですが、今回かかった費用は以下の通りです。

項目費用
受験料(+事務手数料)¥12,620
スピードテキスト¥2,200
スピード問題集 学科¥1,650
スピード問題集 実技¥1,650
合計¥18,120

※ 私が受験した時点(2025年3月)の価格です。

学習を進める上で、以下の動画も参考にさせていただきました。

有用な情報を提供いただき、ありがとうございました。

過去問活用のヒント:解説の有無で使い方を分けるのが鍵!

学習の王道の過去問ですが、公式サイトの過去問には解説が付いていません。

問題集やYouTube動画などで解説を探すことはできますが、必ずしも全ての回の解説が見つかるわけではありません。
特に、比較的新しい回の過去問ほど、解説が見つかりにくいです。

そこで私は、「解説がある過去問で集中的に学び、解説のない過去問は総仕上げの力試しに使う」と、使い分ける戦略を取りました。

この方法なら、解説の有無に振り回されず、効率的に学習を進められてオススメです。

学習をサポート!私のAI活用学習法

法律学習における「暗記」の壁

暗記に苦戦 G検定の学習では、生成AIを「家庭教師」として活用し、ある程度の成功を収めました。
しかし、今回の知財検定ではその成功体験が通用せず、壁にぶつかりました。

それは、法律学習における「暗記」の壁です。

用語の語源や背景をAIに尋ね、その場では深く理解したつもりでも、問題集を解くと間違えてしまう。
この繰り返しに、「AIを使っても、結局は地道な暗記からは逃れられないのか…」と、自分の学習法の限界を痛感させられました。

今回の挑戦では、残念ながらAIを使って「暗記」の壁を乗り越える画期的な方法は見つけられませんでした。

これが、今回のリアルな失敗談です。

発想の転換:AIは優秀な「リサーチアシスタント」

リサーチアシスタント

そこで一度、「AIで全てを解決しよう」という考えをリセットし、AIの役割を「家庭教師」から「リサーチアシスタント」へと切り替えることにしたのです。

私はCopilot、ChatGPT、Gemini、Perplexityという主要な生成AIたちに、以下のような質問を同時に投げかけてみました。

知的財産について、楽しく学べる本を紹介して

知財について学べる、音声メディアを教えて

AIの提案、そして人間の判断

返ってきた提案は、まさに玉石混交。素晴らしいヒントもあれば、存在しない書籍や見当違いのメディアも含まれていました。

AIからの提案は、あくまで候補リストです。

ここから、Amazonで所在を確認したり、Podcastを試しに聴いてみたり、動画を再生してみたり…という地道な検証作業が始まります。

この「人間の判断」を加えるプロセスこそが、AIリサーチの肝でした。

以下は、リサーチの結果です。

📖 書籍

CopilotとPerplexityが提案してくれた『楽しく学べる「知財」入門』や、『レシピ公開「伊右衛門」と絶対秘密「コカ・コーラ」、どっちが賢い?』は、まさに私が求めていたものでした。

これは大きなヒットとなり、すぐに図書館で予約しました。

🔈 音声メディア

最も苦戦したのが音声メディアです。CopilotやGeminiが提案してくれたPodcastは、残念ながらほとんどが実在しないものでした。

また、あるAIが提案してくれた実在するPodcastも、実際に聴いてみると「新しいアイディアを持つ企業を紹介する番組」で、私の学習目的とは異なりました。タイトルだけでは分からない、こうしたミスマッチの確認も重要です。

結果、良い音声メディアは見つかりませんでした。

📹 動画

各AIの提案を横断的に見ていく中で、Perplexityが提案してくれた「山口大学 知的財産教育に関する教材」は、入門者向けで非常に分かりやすく、素晴らしい発見となりました。

AIが提示した候補を吟味し、「これは使えそうだ」「これは違うな」と判断していくプロセスそのものが、良い気分転換にもなりました。

AIは万能ではない、だから面白い

この経験から学んだのは、「AIは万能の魔法の杖ではないが、自分だけでは出会えなかった選択肢を提示してくれる、リサーチアシスタントだ」ということです。

AIの提案を「たたき台」として活用し、最後の判断は自分で行う。

この記事の執筆もAIにサポートしてもらいながら進めていますが、この付き合い方こそが、AI時代の学習をより豊かに、そして楽しくしてくれるのだと感じています。

次の挑戦へ:AIと「暗記の壁」を越える

「AIと共に『暗記』の壁をどう乗り越えるか」——。
これは、2級に挑戦する際に向き合うことになる、私自身への課題です。

試行錯誤は、これからも続きます。

(※ イラストはCopilotで生成しました)

試験本番!

本番に向けた準備

実は私、受験の申し込みが〆切直前になってしまい、希望していたCBT会場が全て満席という事態になりました。
ペーパー試験の会場は、公共交通機関で片道1時間はかかる場所でした。

移動に手間がかかるのは残念でしたが、私にとっては良かった点もありました。
学生時代から慣れ親しんだマークシート方式で落ち着いて受けられ、何より問題用紙を持ち帰れるのが大きなメリットでした。
試験後すぐに自己採点ができ、後からじっくり復習するのにも役立ちました。

とはいえ、会場が家から少し遠かったこともあり、「申し込みは計画的に!」と痛感したのは事実です。

皆さんには、余裕を持った申し込みをおすすめします。

試験本番の様子

会場は大学の教室で、私が案内されたのは70席ほどの部屋でした。
それが4部屋ほど用意されていたようで、想像以上に多くの人が受験していました。

年齢層は若者からシニアまで幅広く、女性の姿も多かったです。
空席もほとんどなく、資格への関心の高さがうかがえました。

試験は、学科(45分・30問)と実技(45分・30問)の2セットで行われます。

手応えとしては「思ったより難しい…」というのが正直な感想で、自信がない回答が学科・実技ともに8問ずつありました。

ただ、どちらの試験も時間は十分に余ったので、焦らず見直しができたのは精神的に大きかったです。

試験結果

試験の翌日には公式サイトで正解が公開され、ドキドキしながら自己採点をしました。

結果は…学科・実技ともに、無事合格ライン(得点率70%)を突破!
まずは一安心です。

そして約1ヶ月後、受験者ページで正式に合格を確認できました。

自己採点通り、学科は9割以上、実技は8割以上の得点率で、努力が報われた瞬間でした。
合格と同時に「技能士番号」が発行されました。これは2級を受験する際に必要になるそうです。

その2日後、郵送で合格証書が手元に届き、改めて合格を実感しました。

合格証書

やはり形として残ると嬉しいものですね!

知財検定3級を終えて感じたこと

学習を通じて得られたもの

一番の変化は、これまで何気なく見ていたゲームやプログラム、サービスなどが「知的財産」としてどう守られているのか、その仕組みが分かるようになったことです。

世の中のニュースへのアンテナも高くなった気がします。

また、特許や実用新案は「凄いものを登録するもの」という漠然としたイメージでしたが、実際には「取得後の活用方法が重要」というビジネス視点を学べました。
これは大きな収穫でした。

なぜ今、ビジネスパーソンに知財の知識が必要なのか

AIによるコンテンツ生成が身近になり、誰もがクリエイターになり得る時代だからこそ、知的財産の知識は特定の専門職だけのものではなくなったと感じます。

むしろ、これからのビジネスパーソンにとって、分野を問わず役立つ基礎教養だと言えるでしょう。

今回の学習を通して、自分の仕事や創作活動に潜む知財のリスクチャンスに気づけるようになりました。

例えば、新しいAIツールを業務に導入する際に、そのツールの利用規約や学習データを考慮して、より安全な選択ができるようになりました。

これは大きな自信に繋がっています。

また、このブログで情報発信する上でも、情報の引用方法や権利表記について迷いなく判断できるようになったのは、大きなメリットです。

新しい視点を手に入れるためのリスキリングとして、知財3級は最高の第一歩になるはずです。

手に入れたのは、知識プラス「学び方をデザインする力」

知財検定3級への挑戦は、私にとって単なる資格取得以上の価値がありました。

「法律の学習は暗記が多くて大変だろう」——挑戦前の予感は、正直なところ的中しました。

しかし、 そんな道のりのなかで、私は予想もしなかった発見をしたのです。
それは、AIと共に「学習プロセスそのものを、デザインしていく力」です。

学習に行き詰まった時、AIに相談して面白そうな本や動画を探す。
そうやって自分だけの学習ロードマップを創り上げていく試行錯誤こそが、私にとって創造的な体験でした。

手に入れたのは、知財の知識だけではありません。AI時代の新しい学びの武器です。

この一連の体験は、これからの時代を生き抜くためのスキルを学び直す「リスキリング」そのもので、一生モノの価値があると感じています。

この記事が、あなたの「知財、ちょっと学んでみようかな」という気持ちや、リスキリングへの挑戦の“最後の一押し”になれば、とても嬉しいです。


著者について

暁 あいと(Xアカウント

AIリスキリング実践家。
IT業界の管理職。現場から離れ焦るも #AI活用 で #G検定 #知財3級 #Python3基礎 #統計3級 に合格。
AIを活用した学習で「着実に」合格へ導くノウハウや、失敗談を含めたリアルな体験を発信中。

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